会期後のご報告となってしまいましたが、11月2日より11月11日まで、岡山県倉敷市の、玉島地区にて、6つの茶室とギャラリー、そして良寛さんゆかりのお寺である円通寺の、計8か所での展覧会をいたしました。
型やお作法を大事にし伝統と格式あるお茶室に、現代の美術作品を置く、世間的にみればそれこそ型破りな展覧会かと思います。しかし時代をたどれば利休のころ、お茶の世界は当時の現代美術をいち早く取り入れ、新しい価値を作った、いわば当時の最先端だったわけです。
だからと言って安直に、私の作品も大丈夫だろう、と思っていたわけではありません。お作法も何も知らずにいて恥ずかしい気持ちもありました。それでちょっとドキドキしながら作品を展示させていただきました。しかしどのお茶室のオーナー様も、柔軟かつ寛大に受け入れてくださいました。
展示をさせていただいて、お茶室というのは、その部屋のことだけでなく、庭や通路などお客様を迎え入れるところはすべてに気持ちを行き届かせるのだと、初めて知りました。私たちの展示のためにオーナーの方々も大変な労を割いてくださったのだと知り、感謝の気持ちでいっぱいです。もちろん、主催・企画をしてくださったギャラリーの方や、ツアーの案内や記録写真など、色々な方のご協力で成り立っており、そのすべての方々に感謝しております。
どうか掃除をしないでください、と頼んだ2F部分での展示