コロナ後初の海外滞在制作、本日出発です。久しぶりでちょっとドキドキ。連日猛暑が続く日本から行くわけですが、どうやらフィンランドは夏といっても20℃くらいのようで、いまいち服装のイメージが湧かないのですが、某地〇の歩き方、によれば日中は半袖、寒暖差が大きく夜は冷えるとか。
とりあえず制作できないと困るので、作業服、簡単な鑿とか工具、絵の具セットなど詰め込んで、長袖と半袖何枚かずつ入れて軽く羽織るものと、一応寒い場合に備えてユニクロのウルトラライトダウンを入れてみました。
前のアイスランド滞在制作では冬の時期だったので、もっと衣類でパンパンになったけれど、今回はなんか軽いし鞄はまだ空きがあるし、、もしかして大事なもの忘れてるのかな?とか、、なんだか不安な気もするけど、パスポートとチケットと、カードとスマホがあれば、きっと何とかなるかな。 フライトは夜発、現地には早朝着予定。早めに空港について、ゆったり。と思いきや、早すぎてまだチェックインもできず。荷物が預けられないと動きにくいな、、と思って、ガイドブックなど読んでいたらゲートが開いてもう列ができている、、結構待ってやっとチェックイン(早く来た意味は何だったのか、、まあ私っぽい容量の悪さ)空港のレストランで夕食をとり、機中へ。
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2時間くらいで機内食、さっき夕食を食べたばかりだけど、せっかくなのでいただく。カトラリーが木製、プレートは紙製、なのがフィンランドっぽい。非常口近くの席で前がない代わりに非常時には避難を手伝えるように、説明見ておいてね、みたいなことを言われる。足が延ばせて楽なのだけど、トイレの近くなのでバタバタするし暗くなってもトイレの灯りがしょっちゅう点くのでなかなか眠りにくい。(まあエコノミーだしどっちにしろ眠りにくいのだから広いほうがいいかな。
そんなこんなで到着。飛行機降りるともう涼しい!!天国!酷暑の東京からは想像できない。入国で、どこいくの?「ヤコブスタード」「?」「ヤコブスタード」「?」ほかの大都市に比べるとマイナーだし、日本人はあまり行かないようでなかなか伝わらない。レジデンスの招待状を見せた方が早いと思って差し出す。「ああ、ヤコブスタードね」って。
、、そういったつもりなんですが。
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空港からは電車でヘルシンキ中央駅へ。いつもより少ないとはいえ制作道具と服とスーツケース2個はまあまあ動きにくいので、ゆっくり移動。ガイドブックとネットの情報で見たので、駅のデカいロッカーに荷物を入れて、身軽になる。夕方発のヤコブスタード行きの列車まで市内見学へ。といっても朝なのでまだ美術館は開いていない。早朝からやっているのはなんとプール!というわけで行ってみることに。途中の道は彫刻やら立体が多くて面白い。ひとしきり泳いで、サウナに入って、飛行機の疲れも汗とともに流し、整いました、からの。
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途中で通ったマーケットでフルーツ盛り合わせを購入。甘くておいしい。
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奥の方にちっちゃく見えるのがプール。
さてここからが今日の本命、インスタで勝手にファンになっているTommi Toijaの個展へ。ワクワクします!
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ぬおお!うれしい!初めて本物を見ました!これは結構大きな作品。こちらにご挨拶してから、中へ。初めにドローイングの壁があって、(私でもギリ変えそうなお値段のもありましたが、ここはグッと我慢、カタログで我慢です。)立体も少し混ぜて壁についていて、先ず惹きこまれます。続いて最近のドローイングにペインティング、3つ目くらいの部屋から立体ラッシュ、また大きめの作品を2つほど挟んで、アトリエを再現した部屋に。本やカタログ、コレクション、音楽、何かのかけら、、作りかけの作品や試作品、描きかけのペインティング。とても興味深いです。加藤泉さんの図録(ペロタンの)もありました!(これも嬉しい!)この展示はまだだいぶ先まで続くようなので、ヘルシンキに行かれる方はぜひ!
というわけでTommiさんの個展を堪能してから、すぐ近くの現美へ。こちらの方は5階から2階が展示室で、各階で異なる企画展を開催、最上階は切り取ったアスファルトにチョコが置いてあったり、石に車のヘッドレストが差してあったり、ひげが壁に着いていたり、とコンセプチュアルな作家の個展、4回はサイモン・フジワラの個展、3・2階はグループショウで、アイデンティティを問うようなテーマでまとめられた作品が展示されていました。国境がロシアと接していてロシアの統治下にあった時代もあるフィンランド、ウクライナは他人事ではない、と強く訴えかけているようにも見えました。
なかなか見ごたえがあったので展示はおなか一杯、体はお腹減った、状態に。ゆっくり食事してる暇はなさそうなのでスーパーで量り売りのサラダボールに肉と魚と野菜、いろいろ詰めこむ。美味。小腹を満たしつつ、夕方4時半発の列車で、ヤコブスタードへ。
車中も美しい景色に癒されつつ夜は9時前に到着。今回のプロジェクトのオーガナイザーで、A.I.R.のオーナーでもあるRitaとアーティストのSalliが迎えに来てくれる。
A.I.R.でほかのアーティストとも顔合わせ。盛りだくさんな一日だった。
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