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こちらに来てちょうど10日目、制作があらかた終わる。頭部の仕上げ、クリアかけ、台座の制作、各パーツのジョイント。ほとんど完了して、あとはインストールするだけとなった。台座は即席のコンパスを作って丸く切り抜いたのだが、次に使う人がいるかもしれないのでこっそり壁に立てかけておいた。
作品のめどが立つとやはりほっとする。リラックスしたところで、夕方はみんなで池に泳ぎに行った。池の水はきれいだったが、表面以外はかなり冷たくて、多分10分もしないうちにみんな水から上がって、そのまま2回目のキノコ狩りに。今度は結構たくさん生えていて、リベンジなるかと思いきや、小さすぎるのでこれは採らないと。。結局また収穫は1個。夕食にグリルして、みんなでシェアしていただいた。この日はほかに、血と米の入った黒いソーセージなどもいただく。(タンペリという地方の郷土料理らしい)何かに似ている感じがするのだけど思い出せない。。
食べ物の話も面白いが、映画やテレビ番組の話も出たりする。(大概私は知らないけれど)この番組は自分の国でもやっていてオリジナルより面白い吹き替えになってたよ、とか。ある日バウハウスの話が出ていて、(参加作家の一人はベルリンからきており、彼は知識が豊富でもちろん自国のアートに関しては言うまでもなく、である)そこからバウハウスのシンプルで直線的なデザインは日本の建築の影響をかなり受けているという話になり、この研究を紹介した記事をシェアしてくれた。日本に居たら見つけられないであろう記事を知ることができるのもレジデンスの良いところだ。
ところで、前の記事で新聞のインタビューを受けたこと、ベンジャミン・イングロッソのライブに行ったことなどを書いたのだが、18日の新聞に我々の記事が紹介された。丸々一面使って書いてあるのは私から見ればすごいことだと思うのだが、ディレクターは不満だったようだ。1面に紹介されるべきだと残念がっていた。ドイツからの作家も、ベルリンで文化欄が1面全部使った記事になるなんてすごいことだ、自分のキャリアの中で最も成功したときでもそんなのは無かった、と言っていたけど、トーキョーだってまず無い。同感だ。
この日の一面はベンジャミンだった。つまり彼より成功したら1面に取り上げられるということだ。頑張りますのでどうぞ応援よろしくお願いいたします!
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ディレクターの失望をよそに前向きなきもちでインストールに向かった。
展示空間として使う場所に元々有ったものの中で、作品と合うものを慎重に選んで配置した。自分の作品がどのように場所と打ち解けられるか、サイトスペシフィックになれるかどうか、場所と対話しながら進めた。今回の制作の中で、設置が一番緊張感があったかもしれない。
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すごくいいですね😃
三木先生の“芸風”が発展しながら更新されたのがわかりますよ😃今後が益々楽しみですね🎵