新聞に掲載されたことを以前の記事に書いたが、後日談がある。我々の記事があまり大きく取り上げられなかったことにディレクターがどうしても納得いかなかったようで(この展覧会はシリーズになっており、前回は1面に掲載された)、もう一度取材を受けることになったのだ。Harriと私が改めて取材を受けた。一人につき1時間半以上もかけて相当に熱心且つ丁寧にインタビューをしてもらった。翌日、一面ではなかったものの一人につき1ページを割いて再び新聞に掲載された。
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8月22日、全員揃ってのオープニングは市の文化イベントに合わせて開かれ、市長の挨拶から始まる。続いて、Harriのパフォーマンス。そして我々アーティストは、それぞれ自分の展示場所に。うれしいことに、新聞を見たから来た、という人も案外多かった。そして最も感動的だったのは、この日最後に見に来た若いカップル(の女性の方)が作品を見て涙を流していたことだ。色々と作品の説明をした後、タイトルを聞かれたので説明したら、帰る前にもう一度作品をみておくわ、と言って作品の前に立ったと思うと、目から雫が。。
自分の作品が誰かの心を泣かせるほど震わせたのを見たのは初めてだった。
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翌日はフィンランド最大のフリーマーケットの日。なんと展示場所の周辺全部がフリマになるというので見物に行く。どこにこんなに人がいたのかというくらい集まっている。もともとは車の部品を交換するイベントだったらしいが今は何でもありのようだ。古道具や古着から新品の食器や衣服、何に使うのかわからないヘンなものなんでもある。持ち帰れそうな程よいものが見つからなかったけれど、ぶらぶらと見学して楽しんだ。
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制作の合間に、夏のフィンランドならではの体験を色々とさせてもらった。庭のベリーを摘み、森でベリーを摘み、キノコ狩りに行き、池で泳ぎ、しょっぱくない海で泳ぎ、フィンランド料理のあれこれを体験し、サウナに入り、、それでも一つ逃した食体験がある。「シューストレミングス」。世界一臭い魚の缶詰だ。絶対に部屋の中で開けちゃいけないらしい。もちろん、たったの3週間ですべての体験ができるわけではない。またもっとスキルアップして、いつかまた訪れるときの楽しみとしてとっておこうと思う。
ということで、フィンランド滞在、招待していただいたOUR AIRオーナーのRita、現地で魚協力いただいたすべての方、アーティストの皆様、応援いただいた方、ご協力いただいた方々、皆様どうもありがとうございました。
(冷蔵庫にたたずむシューストレミングス、とOUR AIRへお礼のための小品)
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